日本臨床エンブリオロジスト学会にてポスター発表を行いました
培養室です。先日開催された「第31回日本臨床エンブリオロジスト学会 学術大会・ワー
クショップ」に参加し、ポスター発表を行いました。
演題は「単一凍結融解胚盤胞移植におけるヒアルロン酸含有培養液の有効性の検討」です。
ヒアルロン酸含有培養液は胚移植の際に使用される培養液で、通常の移植培養液よりもヒ
アルロン酸が高濃度で含まれています。
ヒアルロン酸は皮膚など体内に存在している物質で、子宮内膜にも発現しており、着床期に
発現量がピークを迎えます。
また、胚と子宮内膜にはヒアルロン酸受容体が発現しており、ヒアルロン酸を介して胚と子
宮内膜が結合します。
そのため、ヒアルロン酸含有培養液は胚と子宮内膜の接着剤のような働きをし、着床率、臨
床妊娠率の向上と流産率の低下が期待できると報告されております。
当院において、通常の移植培養液使用とヒアルロン酸含有培養液使用の臨床妊娠率、流産率
を胚移植の回数別(2回目、3回目以降)に比較検討し、反復不成功の症例(特に移植3回目以
降)においてヒアルロン酸含有培養液を使用することで臨床妊娠率が向上する傾向がみられ
ました。また、移植回数に関わらず流産率が低下する傾向もみられました。
ヒアルロン酸含有培養液の使用は保険適応になっています。対象は過去の胚移植において
妊娠不成功があったこと等により、医師が必要と判断した方となります。
胚移植の際の一つの選択肢として、ご希望の方は診察室にてご相談ください。
